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[派手なリストラ計画]病院から診療所へ [医療行政]

 今回発表された計画は、いわば派手な病院リストラです。こういう形で、自治体病院の方向性が出るのはいたし方ありません。日本で一番、人口密度が低い自治体。フルラインナップの医療をこれ以上行うと自治体としての維持が不可能になります。

 今後は、限られたリソースの中で、地域密着にやっていくしかありません。バブル崩壊後、行政が思い切って取り組まなかった不良債権の中で一番、手をつけられなかったもの。それが今始まりました。

 日本全国で、これから「医師不足」が蔓延します。地域の医師会で勤務医をサポートする体制は遅まきながらようやく・・・です。しかし、若手医師はそこには現れません。なぜなら19床の診療所に「夕張の村上医師」のような存在がないからです。

 地域住民にとっては、必要な「医療」を切り捨てて生き残りをかけた各自治体。あと15年早かったらよかったのかもしれませんが、これからは高齢化が進んだ村の活力を取り戻すには、産業を育てたり、何かするにはちょっと厳しい事態です。

 今後のことを考え、自治体も厳しい選択です。医療を無料で施せるほど今の日本には財政の余裕がありません。地域活性化とかふるさと創生といったキーワードが色あせて見える今日この頃です。

ぽち 

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38病院「診療所に」 道、自治体に方向性示す

 

(北海道新聞10/05)

 

 道は四日、道内九十四カ所ある自治体病院のうち三十八病院について、ベッド数が十九床以下となる診療所への規模縮小の検討を求める考えを明らかにした。道内三十区域ごとに病院再編を目指す方針は打ち出していたが、個別の病院ごとの方向性を示したのは初めて。十日から道民の意見募集などを行う。

 四日の道議会保健福祉委員会に報告した「自治体病院等広域化・連携構想」素案で示した。各病院の財政状況やベッドの利用率、住民の通院動向、地理的条件などを分析した結果、小規模(百床以下)で病床利用率が低い渡島管内の松前町立病院など三十八病院について、「診療所化を含めて規模の適正化について検討する必要がある」と指摘した。

 また三十八病院以外でも、財政状況が厳しい市立赤平総合病院、市立小樽病院、市立美唄病院など九病院について、「規模を適切に見直す必要がある」などと明記。他の医療機関と連携し、規模縮小も含め検討するよう促している。

 構想は、赤字経営や医師不足に苦しむ自治体病院を三十区域ごとに再編するのが狙い。道は「病院の方向性は、たたき台として明示したもので強制ではない。今後、地域で議論してほしい」(医療政策課)としている。

 道は十日から、二十一医療圏ごとに関係自治体などで構成する「地域保健医療福祉推進協議会」の意見を聞くほか、インターネットでも素案を公開し、道民から意見を募集する。構想は年内に最終決定するが、病院の規模縮小を促された地域からは反発も予想される。

 道が、診療所化の検討を求めた三十八病院は以下の通り。

 松前町立松前病院、森町国保病院、奥尻町国保病院、厚沢部町国保病院、乙部町国保病院、八雲町熊石国保病院、国保由仁町立病院、黒松内町国保病院、京極町国保病院、幌加内町国保病院、豊浦町国保病院、白老町立国保病院、平取町国保病院、新冠町国保病院、新ひだか町立静内病院、新ひだか町立三石国保病院、上川町立病院、国保町立和寒病院、上富良野町立病院、国保中富良野町立病院、遠別町立国保病院、天塩町立国保病院、幌延町立病院、猿払村国保病院、豊富町国保病院、興部町国保病院、雄武町国保病院、士幌町国保病院、鹿追町国保病院、大樹町立国保病院、広尾町国保病院、池田町立病院、本別町国保病院、足寄町国保病院、市立釧路国保阿寒病院、標茶町立病院、標津町国保標津病院、羅臼町国保病院


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