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患者を診ること [雑感]

 今はほとんど病院で働いてませんが、少し前までは毎週のように当直をしていて、仕事場で12時間くらい居て帰って、また呼ばれての生活でした。

 

 その中には自分がかかわって良くなった人もいたし、逆になってった方も。難しい。医療を携わると、100%というのは不可能である。治療成績も自分でも何人かは救えなくて死亡診断書を書いた…。

 医療事故も確実にゼロを目指したいが、いくらパソコンで機会を用いようと、最終的には人を介するため、指示もれ、指示ミス…いっぱいありました。

 

 毎週外来を2回。各回40-50人くらい患者さんを診させてもらっていました。どんなにがんばっても1時間15-16人くらいが限界。えぇ、3分診療で申し訳なかったです。

 でないと午後からの検査やスケジュールが取れなかったんです。ゆっくり外来をしてのんびりやりたかったけれど、そうも言ってられませんでした。

 

 毎月来る方には「お変わりありませんか?」とか「食事はきちんと食べれてる?」といった短い時間で和むまで到らず今になって申し訳ない気持ちになる。長くて5分。これが精一杯だった。

 

 勤務医をやっていると、入院患者さんの回診、検査、外来、急患に当直(週1回くらい)という具合でほんとうにめまぐるしく、その合間をぬって書類書きやカルテへの様々な指示(院内PHSで口答指示もだんだん厳しくなってカルテに書いて!とかね)に追われ、気づくと予定が遅れてしまい、自分のお昼ご飯が午後4時前とか朝から何も食べずに心臓マッサージとかそんな生活。

 

  そんな生活もスリルがあって、ストレスも多かったのですが、いいこともたくさんありました。当直でICUに入院した人が元気に退院されてったり、元気になって外来で会えたり…。それらの方々とは外来を辞める時にとっても残念がってくれて、とても申し訳ないし、お元気だろうかと少し心配になる。

 

 今は…そういう日常からずいぶんと遠ざかって寂しいですが、またエネルギーが貯まったら復活したいな。患者さんを診ることでエネルギーは消耗します。でも、患者さんに「ありがとう」と言ってもらうことで補充されていたんだなって今になって気づく今日この頃でした。

 


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