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[産科医不足]まともな報道‥ [マスコミ]

[無責任なのか?]医療事故にどう向き合うか

 NHKのような表層だけ「大変」といいながら、「医者が立ち去るのは無責任」というNHKの呆れた報道(何で辞めたくなるのか不明だし、手錠をかけられた姿を垂れ流す始末)からちょっと‥してこの記事をみて少しは救われたかも?


深刻な産婦人科医不足
『背景に激務と訴訟リスク』

 全国的に問題化している産婦人科医の不足。県内でも同じ悩みが深刻化しつつある。県が実施した実態調査では、分娩(ぶんべん)取り扱い施設数、同施設の常勤医師数とも、本年度は三年前に比べ約一割の減少が見込まれている。一部地域では一時、分娩施設ゼロとなる危機にまで陥っており、関係者は早急な対策を訴えている。 (原昌志)

■実態は数字以上

 「実態は数字以上に厳しい。産婦人科の勤務医は以前より二-三倍の激務。このままでは分娩施設数、医師数ともに減る一方。対策が急務だ」

 今月二十日に開かれた県医療審議会の医療対策部会の初会合。委員で県産科婦人科医会副会長の平原史樹・横浜市大大学院教授は終了後、こう危機感を訴えた。

 部会では、県が県内の産科、産婦人科医療機関と助産所の計五百五十六施設を対象にした実態調査結果(回収率76・3%)が報告された。それによると分娩取り扱い施設数は、二〇〇三年度の百八十一施設から〇六年度見込みでは百六十五施設に減少し、常勤医師数も〇三年度の四百三十四人が三百九十九人に減るとの結果だった。

■さまざまな事情

 産婦人科医の不足は数年前から東北地方で問題化していたが、その理由は▽開業医の高齢化による引退▽勤務医の産婦人科希望者の減少-との指摘が一般的だ。

 県産科婦人科医会の八十島唯一会長は開業医の減少について「分娩はきつい仕事。高齢で引退する開業医に後継者はなかなかいない。新規開業も機器の導入などで億単位の資金が必要であり、激減している」と話し、勤務医が減少している背景には「過酷な労働条件」を挙げる。

 「産科医は三日も四日も帰宅できないのは珍しくない。にもかかわらず当直勤務がない他の診療科と大差ない収入。なり手は少ない。県内四大学(横浜市大、聖マリアンナ医大、東海大、北里大)の今春の産婦人科入局者は十人にすぎない」と八十島会長。加えて「開業医が減った分は病院に負担がかかる。また開業医も、少しでもリスクがある妊婦は病院に紹介してしまう。ますます勤務状況は悪化し、悪循環になっている」という。

 さらに産科医に共通する懸念として訴訟による損害賠償のリスクを指摘する。医療過誤訴訟で一億を超える賠償が認められたケースや、今年二月に福島県立病院の産婦人科医が、帝王切開手術の処置を誤り女性を死亡させたとして、業務上過失致死容疑で逮捕された事例を挙げて「使命感だけでやれといっても若い医者にすれば、もっと安全で楽な診療科を選んでしまう」と嘆く。

■施設消滅の危機

 県内ではこの春、地域の中核病院で分娩中止の事態が心配された事例がある。足柄上地域で唯一の分娩施設だった足柄上病院(松田町)が、横浜市大医学部の医師不足で本年度から医師の派遣を受けられなくなり、一時は分娩受け付け休止にまで追い込まれた。

 公募や東海大病院の協力などで常勤医師一人と非常勤医師二十人を確保し、予約制で分娩を継続したが、年間五百-六百五十件扱っていたのを月十件程度に限定。同病院総務局は「低リスクの妊婦さんしか対応できない。双子のお産も受けられる体制にない」という。

 松沢知事は二十一日の定例記者会見で、「産科医師をどう育成するかの問題。国全体としての方向を議論してほしい。同時に県独自にも施策展開ができないか、担当部局に検討をお願いしている。産科医は非常に忙しくて苦労する割には厳しい状況が多すぎる」と述べ、対応を急ぐ考えを示した。

■社会として維持を

 八十島会長は「地域の中核的な病院に医師を集中させ、集約化・重点化を図るしかない。ただそれも、とりあえずの対策。抜本的な解決策は産科医を増やすことだ。産科の診療点数を上げることや、医療事故が起きたときに医師の過失の有無にかかわらず、まず患者に補償金を給付する無過失補償制度の導入も必要だ」といい、こう付け加える。

 「産科に関心がある研修医はいる。条件が整えば増えるはずだ。誰もが住まいの近くで出産できる体制は、社会として絶対に維持しなければならない。妊婦が困るだけでなく、妊娠そのものを手控え、少子化がますます加速することになりかねない」

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kgw/20060626/lcl_____kgw_____001.shtml

 時に思う、少子化対策という大盤振る舞いのほんの少しでもいいから

「医学生が産科医になりたくなるような対策つくってください!」


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