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[現代の怪物くん・・・]誰も止められないのか? [医療崩壊]

産経新聞イザ!2007/10/20

 医療裁判を専門にする弁護士に会う機会があった。最近の依頼人について聞くと、やはりクレーマーが増えているとのことだった。だから相談件数の半分以上は、訴訟を思いとどまるように説得するのが仕事だという。

 当人は医療被害を受けたと主張するが、弁護士から見て、とても裁判にならないものが多いらしい。明らかに患者側の思い込みや、致し方のない合併症、現代の医学では不可能な要求などだ。

 中には、そんなことが医療被害かとあきれるものもあるという。「医師は痛くないと言ったのに、痛かった」「父が死ぬとき、苦しそうだった」「検査のときに怖い思いをした」等々。

 クレーマーに共通するのは、自分には甘いが、他人には厳しいということ。だから、弁護士にも常に自分の都合を優先させる。約束もなく訪ねてきたり、長々と電話をして「今すぐ返事がほしい」と言ったり、いきなり段ボール箱いっぱいの資料を送りつけてきたり。そしてすぐに対応しないと、「やる気がない」「おまえは医者の回し者か」などとののしる。

 彼らは、弁護士はみんな自分の味方で、悪い医者をやっつけてくれると思い込んでいるのだ。だから、少しでも期待に反すると、感情的なクレームに走る。

 この構図は、医師に対するクレームにも似ている。医療は安全で、医師は常に正しい診断をつけて、最高の治療で病気を治してくれると思い込んでいるパターンだ。

 クレーマーがいくら騒ごうと、無理なものは無理で、逆に弁護士が引いてしまうので結局は本人のためにならない。話を聞いた弁護士も、疲れたように言っていた。「クレーマーは、助けようがないという意味で、気の毒な人たちなんです」(作家・医師 久坂部羊)
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 そういえば・・・奈良県ではまたもや、「産科医パージ」を県民が決めたようです。別にこの判断が正しいかは別として、県内にわずか74人しかいない産科医にとってこれは、打撃ですね。

 ちなみに奈良の検察審査会は県民の中から選ばれた11人の一般市民です。。「起訴相当」であると二回、判断されると、起訴だそうです。奈良県の県民の判断は・・・今後どのような影響がでるか心配です。

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 ぽち

  なかのひと



↓裁判所のリンクはこちら
検察審査会とは


奈良検察審
「産婦人科医の不起訴不当」 出産後妊婦死亡
朝日新聞 2007年10月24日

 奈良県大和高田市の市立病院で04年10月、入院中の妊婦が出産直後、子宮内に大量出血して死亡した事故で、業務上過失致死容疑で書類送検された産婦人科の男性医師が不起訴処分(嫌疑不十分)となったことについて、奈良検察審査会が24日までに不起訴は不当として再捜査を求める議決をしていたことがわかった。妊婦の夫が審査を申し立てていた。 議決書は今月14日付で、ショック状態だった被害者の出血を疑い、出血個所の発見に努めなければならないのに、薬を投与して死期を早めたなどと指摘。医師に過失があったとした。

 事故は当時30代の妊婦が、出産中に破裂した子宮の大量出血で死亡したもので、県警は06年3月、医師が容体急変の原因究明を怠ったなどとして書類送検。地検は「予見させる症状はなかった」として不起訴処分にした。



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