SSブログ

[日本の危機]食料も人材確保も負けているかも・・・汗 [医療]

日本は、戦後、農業従事者を付加価値の高い「鉄鋼、自動車、ハイテク産業」に転換する方向にして、国を豊かにしてきました。その片方で、食料の生産は輸入に依存してしまってきました(米と果物や野菜以外は・・・自給率なんて問題外に低いままです)



今さら、「農業に戻れ」と言われても荒れ野となった耕作地に鍬を入れるような人はなかなか居ないでしょうね。だって、竹下元総理の「ふるさと創生資金」で各自治体に1000万円を配ったけど、ほとんどの自治体が金塊を買ったり、温泉を掘ったりして、農業で産業振興に成功したのは「そうだ葉っぱを売ろう」とかごく限られたところだけで、夕張をはじめとして別にお金を遣ってしまいました。



そして、「農薬入りギョーザ事件」で「中国製の食品ボイコット」を訴える方も見えましたが、かわりに安い食料の入手先を新規に確保できず、国産の農作物や畜産物を取り合うというのは・・・あるいみコスト上昇、物価高、ひいては生活苦につながります。小麦やトウモロコシの世界的な投機ブーム、中国やインドの経済成長で「魚介類の買い負け」の話をよく耳にしましたが、しばらくはインフレとお付き合いするのは仕方ないでしょうねぇ(1970年代のアメリカのように、スタグフレーションになるという話も・・・ありますけど汗)。





今後、医療系の人材確保も同じではないでしょうか?急速に高齢化する日本では、高齢者が増えるため、医療需要が伸びます(まず、医療に受診なしで済む人はいないでしょう・・・)。医療従事者の確保はこれから大変です。医療は言葉が通じにくい海外より、国内で受けたいと思います(自分だけかなぁ?汗)。



しかし、日本の医療機関では、介護職や看護職のなり手は厳しい労働環境(低賃金+過重労働)でなかなか思うように定着しません。だいたい都市部の新人看護師の1年生存率は87%くらいでしょうか?(つまり、10-15%くらいは一年以内に退職しちゃいます・・・医者の場合はM体質なのと研修が義務化されているので逃亡はまず出ませんが)。東京日和「看護師と医師の流出(2007.05.27)」のように、今後は看護師たちが職場を離れないで、継続可能職な職場環境を作り出すことが医療マネージメントに必要で、国としては海外からの看護&介護職の人材確保競争にも乗り出す必要がありそうですね。ぽち

  なかのひと


看護師の離職率 大阪が全国最高 


産経新聞 2008.3.12




------------------------------------------------------------



Safety Japan 日経BP社
緊急連載:食の未来は大丈夫か?


「飽食の時代が終わり、買いたくても買えない時代がやってくる」



小麦高騰の背景に輸出規制




直接の原因は、主要な輸出国であるオーストラリアが2年連続で干ばつになったこと。だがこれを受けて、輸出国が次々と小麦の輸出規制に踏み切ってい ることは見逃せない。インドは全面的な禁輸に踏み切り、ロシアは新たに「輸出税」を導入した。中国も輸出優遇税制を撤廃し、輸入促進に舵を切り始めてい る。

 最大の輸出国である米国ではこうした動きは出ていないが、各国の輸出規制で世界的に需給が逼迫したことが小麦価格の高騰をあおった側面は否定しきれない。


 日本の小麦の供給熱量自給率は13%程度であり、輸入の半分以上を米国に頼っている。高くてもそれを買う以外ない。日本の都合で「小麦の生産量を増やして値段を下げてくれ」と言うことができないのである。トウモロコシや大豆も状況は同じだ。


 将来を見渡すと、こうした状況がさらに悪化する要因は少なくない。


 1つは世界的な人口増加。1987年に50億人だった世界の人口はおよそ20年後の06年に67億人に増加した。国連は2050年に約90億人になると予測している。そのペースはまさに「爆発的」といえるものだ。


中国、インドの脅威


 中国やインドなどBRICsと呼ばれる新興国の経済成長も大きな影響を与え始めている。経済的に豊かな層が現れたことで、食生活も豊かになっており、自国で賄いきれない分を確保するために輸入を拡大している。


 中国は90年代初めまでは穀物の自給率が100%だったが、94年から輸入国に転じ、いまや世界最大の食料輸入大国になった。これまでは当然のよ うに日本に入ってきていた食料についても、「買い負け」によってこれらの諸国に持っていかれるケースが既に見られるようになっている。


 自給率が低いということは、国民が生きていくために絶対に必要な生命線を特定の輸入相手国に握られているということ。そして激しさを増す買い手間 の競争でも勝ち続けなくては、現状の食生活を維持できないということだ。日本の「食」は、脆弱で非常に危ういシステムの元で提供し、消費されているのである。(後略)


------------------------------------------------------------

↓医療の人材不足を外から「労働力輸入」で解消するしかないでしょうね。

------------------------------------------------------------

フィリピン人介護士 ニホン語の壁


評価高いが、働きながら資格取得は至難


読売新聞 2008/03/11

 フィリピンとインドネシアから、今夏にも看護師と介護士がやってくる。==全文へ==経済連携協定(EPA)に基づく労働市場の 「開国」で、その数は2年間で計2000人。人手不足にあえぐ病院や施設で歓迎の声が上がる一方、日本語能力への不安や日本人の労働条件悪化を懸念する声 もある。「安価な労働力」として使い捨てにせず、対等なパートナーとして受け入れることが出来るのか。現場から報告する。


 車いすの林イクさん(93)が、フィリピン人介護士のエスカーラ・イルミナダさん(31)の手を取って言った。「あんたの手は冷たいね。真心がある証拠だよ」


 東京都八王子市の永生病院。意味が分からず、首をかしげたイルミナダさんは、林さんから「ま・ご・こ・ろ。心が優しいってこと」と説明され、やっと笑顔を見せた。


 イルミナダさんら15人のフィリピン人介護士が、同病院など7施設で働き始めたのは2006年4月。EPAでの受け入れ開始前に日本で経験を積 み、受け入れ後には新しく来る人の指導役になってもらおうと、NPO法人「日本国際ケアエイド協会」が招請した。就学生ビザで来日、日本語学校に通いなが らの1日4時間のアルバイトだが、全員がフィリピン政府認定の介護士資格を持っている。


 渡航費や日本語学校の授業料、生活費など1人あたり約200万円の経費は受け入れ施設の負担。EPA開始後の混乱を回避したい施設側の「先行投資」だ。


 日本語はまだ片言だが、明るく、もてなしの心が旺盛で、介護に向いていると評価が高い。イルミナダさんと仲良しの女性(80)は言う。「この子は頑張って働いているのに大変そうな顔を見せない。日本人と違っておおらかで、安らぐよ」


 医療・介護の現場は労働条件の改善が進まず、人手不足が深刻だ。EPAで来日する外国人の雇用を希望する施設は多いが、国のスタンスは「人手不足 解消のための制度ではなく、あくまで国際的な人材交流が目的」(厚生労働省)。このため来日後、看護師は3年、介護福祉士は4年以内に日本語で国家試験を 受け、不合格なら帰国するというハードルが設けられた。


 東京都町田市の特別養護老人ホーム「清風園」の安田修一施設長は「言葉の壁や文化の違いを乗り越えるには、時間とコストがかかる。働きながら数年 で国家試験に受かるのは至難の業で、受け入れ施設の支援が不可欠だ」と言う。同園は05年以降、在日フィリピン人女性5人を雇用したが、在日年数が長く、 日本でヘルパー2級の資格を取った彼女たちでさえ、最初はマンツーマン指導が必要で、入所者の名前にルビをふるなどの手間がかかった。


 それでも、「雇用して大正解。日本側が学ぶ点は多い」と安田さん。喜怒哀楽がはっきりしていて、時に日本人職員とのトラブルはあるが、敬老精神があり入所者に笑顔を絶やさない。彼女らの発案で取り入れたネイルケアも好評だ。


 永生病院の宮沢美代子相談役はこう指摘した。「近い将来、外国人に介護を頼る時代が必ず来る。彼らの長所を生かして働いてもらえるか、安価な労働力として使い捨てるのか。EPAはその試金石になる

jo_ne_08031102.jpg


(2008年3月11日読売新聞)



↓カナダは大臣が看護師募集に乗り出すとのことです・・・はい

カナダ:約300人の看護師がサスケチュワン州にやってきます


Nearly 300 nurses from Philippines coming to Sask.

Leader-Post紙 2008/03/11


レジーナ発-大規模な採用活動のおかげで、今後3ヶ月から6ヶ月以内に、サスケチュワン州では300人近くの看護師がフィリピンからやってきます。

(中略)

Don McMorris 厚生大臣はカナダ政府は、サスカチュワン州やフィリピンやその他の州で、今後2年間で800人の新たに看護師の雇用するという目標を満たす方法を探し続けます。

今度の日曜日にMcMorris厚生労働大臣はアルバータで開かれる新人看護師募集フェアに出席する予定です。



 Tuesday, March 11, 2008
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。