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[リタリン医師と儲け至上主義]プロ集団として襟をただすべき時代へ [医療]

 医師の逮捕・・・こういうみっともない事件が、医師や病院の評判を、そして信頼を損ねていると最近は非常に感じます。

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元院長に有罪判決 リタリン処方の医師法違反

中日新聞 2008年2月4日 16時13分

 医師資格のない事務員らに向精神薬「リタリン」の処方など医療行為をさせたとして、医師法違反の罪に問われた元「京成江戸川クリニック」院長の医師小倉暢夫被告(67)に東京地裁は4日、懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡した。

 判決理由で小池勝雅裁判官は、小倉被告は病気で入院中、かつての雇用主だった医師板橋仁被告(55)=同法違反の教唆罪で起訴=から助言を受け、事務員らに処方を指示したと認定。「向精神薬などは副作用や依存性が強く、投与後は患者の状態を直接確認する必要性が高い。患者の健康を危険にさらす悪質な犯行だ」と述べた。

 判決によると、小倉被告は昨年8-9月、患者6人に計8回にわたり、医師資格のない女性事務員らにリタリンを処方させるなどした。

(共同)


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 このような「法律」の網をかいくぐって、患者さんの健康を犠牲にしてまで、金稼ぎに奔走する医師はきちんと排除されるべきですし、医師側もきちんと「戒告」や「除名」などといった処分を行わないとなりません。でないと、下記のような記事(よく書かれています)を週刊誌のトップ記事にされる訳です。

 僕は、医師が「適正」な資格や経験がないのに、健康食品の販売や変な商売に手を染めるのは「問題」だと思いますし、そうせざるおえないような環境に追い込んでいる厚生労働省のやり方にも問題があります。しかし、「金儲け医師」をきちんと律することができないため、これらのごく一部の悪質な医師のせいで、他の大半の「まともな医師」たちまでが、「診療」に制限を加えられるなど、はた迷惑なお話です。

 そろそろ専門医の団体が、専門家集団として(こういう時に「医師会」はアテになりません・・・)「ペーパー試験」だけではなく、「施設の認定」を行い、相互に「監査を行う」時代になってきたかもしれません。虚偽の報告、過剰な診療報酬の請求など、「一部」の悪質な医療機関・医師のせいで、権威や名誉が失墜しているのは、非常に残念でなりません。
 
 日本でもアメリカのようにプロフェッショナルな世界、医療界で自浄作用が働くべき時代です。また、そうでなければ「正しい診療行為」を行っていても、法律や行政側の余計な介入を招いても仕方ありません。

 まぁ、こんな雑誌に・・・こういう記事までのせられるわけです。これは「自ら襟を正さない」医療界への厳しい視線を感じずにはいられません。みなさんはどう感じますか?ぽち

  なかのひと






[週刊プレイボーイ7号]


お手軽診断でメンヘル患者を大量生産、デタラメ処方でボロ儲けの例も…
にわか診療所が乱立! 「心療内科」バブルのゾッとする話


右肩上がりで急増の心療内科。 その様はまさにバブル!

いま、「心療内科」の看板が街に溢れている。それも異常なほど…。 厚労省が3年ごとに調べている医療 施設調査によると、心療内科を掲げる診療所は、1996年の662軒から2005年には3092軒と、なんと5倍近くまで急増 しているのだ!もちろん、全診療科目のなかでダントツの伸び率である。 この極端な増加はまさしくバブル!

その陰では様々な事件も起きている。 昨年秋、乱用が社会問題となっていた向精神薬「リタリン」をろくな診察もせずに処方していたとして、新宿・歌舞伎町にある『東京クリニック』が立ち入り検査を受けた。

東京クリニックで受診したことのある男性(お歳・うつ病)は、その診療の酷さについて、こう振り返る。

「診療時間は5分にも満たない。医者はこっちを見ようともせずに、患者に話だけさせて、最後にひと言、『薬を出しておくから』というだけ。待合室では、ある患者がやってきて、受付の 事務員に『昨日、薬をもらったけど、 トイレに流しちゃったから、またくだ さい』って。その患者は診察もなしで、新しい処方隻をもらって帰ってい きましたよ」 これと似たような事例は、江戸川区 や足立区、兵庫県三田市などでも起きている。すべてに共通するのは向精神薬の安易な処方だ。

それにしても、最近の医療現場では医師が足りなくて、救急搬送患者が「たらい回し」にされたり、小児科や産婦人科では慢性的な医師不足が叫ばれているはずだが・・・。なぜ心療内科や精神科の診療所が雨後の筍のように急増しているのか?

バブルの発端はイメージ戦略と医疲崩壊

増加の理由について、神戸親和女子大学教授で、司薬でうつは治るのか?』
などの著書がある精神科医の片田珠美氏が、こう説明する。「大きく3つの理由が挙げられるでしょう。第一に、精神科の敷居が以前に比べて低くなった。20-30年前は精神科に対するイメージが良くなかった。そこへ心療内科という科目を標携できるようになったことが敷居を低するのに大きく関与したと思います」

さらに、需要もあったという。

「誰だって気分が落ち込んだり、憂欝になったり、悲しくなることはある。 でも、現代社会では相談できる相手がいなかったり、もしくは相談できる環 境を作りづらくなっている。それで、精神科とか心療内科に問題を丸投げしているのではないかと思います」

こうした需要を煽るような出来事があったと語るのは、『精神科医の犯罪を問う』というブログの管理人で、精神医療現場で起きている問題を独自に取材しているY氏だ。
「1999年に新しい抗うつ薬のSSR-が認可(同年に商品名デプロメール、ルボックスが、その後、パキシル、ジェイゾロフトが日本での承認を得た)され、これに合わせて『うつは心の風邪』というキャッチフレーズで「キャンペーン」がはじまったんです。心の病は誰でもなりますよ、でも薬で治りますよ、だから精神科に行きましょうとい う柔らかなキャンペーンですね」
巧みなコピーも精神科の敷居を下げ るのにひと役買ったわけだ。

再び、片岡氏の話に戻ろう。 「心療内科の診療所が増えたふたつ目の理由は、他科からの参入がすごく多いこと。精神科の病院にきちんと勤めて、精神保健指定医というような資格を持つ人ではなく、元は内科とか産婦人科、場合によっては外科や整形外科といった医者が『心療内科』を標携するようになったんです」

えっ、特別な資格はなくてもいいということですか?

「そのとおり。そこが問題なんです。精神科の専門医としては、診療にはきちんとした技術や経験が必要だと思うんですが、現実問題としては医師免許さえあれば誰でも、心療内科であろうが精神科であろうが、開業できるという感じになっています・・・」

なんと、専門家じゃないかもしれないのか!

「それに初期投資がいらないでしょ。例えば、内科を開業するには、せめてレントゲンや胃カメラぐらいは設置しないといけない。ところが精神科や心療内科は、はっきり言って事務所を借りて杭と椅子さえあればできる。脳波計なしのところも多い。そういう初期 投資の少なさが他科からの参入を増加させている理由のひとつです」

ということは、内科や外科などの医者がさらに減るってこと?

「まさしく、それこそ3つ目の理由と密接に関係しています。巷間(こうかん)いわれる 医療崩壊の影響なんです。いま病院は勤務が過酷で病院から逃げ出す医師も いる状況です。それは精神科も例外で はなくて、病院勤務は非常に過酷。つまり、精神科だけでなく、外科、産婦
人科、小児科などを辞めた医者が心療内科や精神科を開業するという状況もあるわけです」
他科の医者が、専門的な技術や経験もないままに初期投資のいらない「心の病」の分野に次々と参入する。そんなことになっていたとは・・・。

一部の儲け主義の医師が薬物依存を引き起こす!?


さらに、一部にはバブルに乗じて私 腹を肥やす悪質な医師がいるという。 片田氏が語る。 「精神科や心療内科を標携していると、通院精神療法が請求できて、診療点数を取れるんです。例えば、30分かけてじっくりひとりの患者さんの話を聞いても、3分、あるいはもっと短い時間、あいさつをするぐらいの時間でも同じ点数が取れる。儲け主義の医者が3分診療だけで、多くの患者を診て、パンパン儲けるという状況も一部にはあると思います」そういえば、『東京クリニック』では、どの患者にも必ず画用紙に「木の絵」を描かせていたというが、あれはなんだったのか?
「ああ、バウムテストですね。それも点数が加算されます」(片田氏)
さらにバブルを大きく成長させたのが薬だった。



 白鴎大学教授で医学博士の海原純子氏が、最近の精神医療界について、こう話す。「10年ほど前までは、カウンセリングなど分析的な治療が主流でした。それがここ10年くらいは『なんの薬を使うか』というのが主流で、精神療法は時代遅れのようにとらえられています。学会やら研究会でも、どの薬をどう使うかという話題が多い」

薬偏重の診療も新たな儲けのカラクリを生み出していたのだ。

都内でクリニックを開業する精神科 医が、匿名を条件にこう明かす。

 「薬の儲けは院内処方と院外処方で違 う。院内処方の場合は薬価差益が入 る。つまり、仕入れ値と売り値の差が 儲けとなる。院外処方の場合は、患者は外の薬局で薬を買うわけだから、医 者に直接、金が入ることはない。院外 処方料が則円程度入るだけ。ただ、外 の薬局と医院が提携していることも多い。薬局がトンネル会社だったり、キ ックバックがあったりね。儲けを考え るのなら、時間をかけて患者の話を聞 くより、処方護を乱発すればいい」

乱発というが、そこには歯止めはな いのだろうか?

「医者は一度に7種類以上の薬を処方すると診療点数が低くなる。なかには、薬を出すことを目的に一度に大量の薬を出しながら2回に分けて処方したように偽装したケースもあります。そもそも、いまの日本の精神医療界では多剤大量処方が主流。薬ですから当然、副作用が出ます。すると、今度は副作用止めの薬が出るという仕組みですし(前出・Y氏)

ある男性(30代・統合失調症)が、自らの薬まみれの生活を告白する。

「最初は3錠とかそれぐらいだったんですが、薬で胃が荒れたり、その他の副作用を止めるという理由で、10錠、20錠と量が増え、いまは30錠を飲んでいます。ええ、一度にですよ。だか ら、薬だけで腹がいっぱいになって、 ご飯が食べられないんです・・・」

ほかには、どんな副作用があるのか?

「ある抗うつ薬、SSR-について は、24歳以下の若い人に投与するとかえって自殺するケースもあり注意が必要といわれています」(前出・海原氏) じ、自殺!事実、厚労省は昨年暮れに、日本で承認されているすべての 抗うつ薬について、24歳以下の患者が 服用した場合、自殺するリスクが高まることを使用上の注意に記載するよう 指導している。これには驚いた。もち ろん、適切な診断と処方によって使用 すれば有効なのだが・・・。

「ですから上手に使っていかないとい けないんですが、安易に使われす、ぎてすその非常に裾野が広がっています。専門家でない人が”よく効く”からという理由でボンボン使っているという問題があるんです」(海原氏)

自殺するのは、稀なケースだとしても、処方婆の乱発で薬を大量に飲むようになると、どうなるのか?

「薬への依存という状態になる場合もあります。維持療法という形で、その薬を飲み続けないといけなくなる。薬をやめると離脱症状が出て、気分が落ち込んだり、イライラしたり、不安になったりする。その離脱症状に耐えられなくて、薬をやめたくてもやめられない状態になってしまうのです」(前出・片田氏)

 病気を治すつもりが別の病気を引き 起こしているなんて・・・。だとしたら、 薬はなんのためにあるんだ?

「もちろん、薬だって急場をしのぐた めには必要なこともある。でも、薬だけで良くなることはありません。やは り薬物療法と精神療法は車の両輪。じっくりとその方の悩みを聞いてあげ て、その方自身も自分自身を見つめて 心の内面と向き合っていただきたい。 それで必要ならば休養を取る。そして、環境調整も非常に大切です。周囲 の方との関係を調整していくのです。 それである程度、時間をかけて治って いくのを待つわけですね」(片田氏) なんどき いつ何時、自分が心の病になるかわ からない。そこで最後に、良い医者、悪い医者の見分け方を片田氏に聞いてみた!

「やはり、じっくり話を聞いてくれる人がいいでしょう。初診では30分は時間をかけてほしい。5分なんてダメです。それから最初から大量の薬を出す人もダメ。良い医者は薬についてきちんと説明してくれます。副作用についてもね。あとは、患者さんの質問にちゃんと答えてくれる医者ですね。おかしいなと思ったら別の医者に変えればいいんですよ」

心療内科バブルに踊らされないためには、患者側もしっかりと知識を持つ必要がありそうだ。


取材・文/頓所直人 木場隆仁 松村優子
写真/村上庄吾 コラージ‘ュ/中山元気くん

 

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