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救急医療は「物理的限界」なんだからもう無理! [医療崩壊]

 救急車の「たらい回し報道」もそろそろ鎮火?したのでしょうか。

 まぁ、今日は医師ではない知人と会って「今年は医療の再生の元年になって欲しい」といったら、「崩壊二年目の間違いじゃない?」って突っ込まれてしまいました(汗)。

 まぁ、医療者の願いであって、一般の方にそう言われても仕方ないです・・・。自分も含め、現状を知っているくせに、妄言のたぐいになってしまいますね。撤回撤回・・・。

 さて病院が倒産するのも都市部は人件費も高く、また患者の取り合いが生じるような競合が熾烈なほど、東京都23区内には医療施設がふんだんにあります。

 しかし地方は違います。そして、それをギリギリで維持してきた、これまでの日本の医療制度の枠組みはそろそろ限界ですが・・・まだ政府も政治家もギブアップ宣言をしません(責任を取らされるのはいやですよねぇ>みなさん)から、地方自治体レベルでは維持するために躍起です。

 あ、ちなみにイギリスでは「ゆりかごから墓場まで」のNHSの医療制度について、「10年以内に終焉するだろう」なんてニュースもありました(MNJに掲載してあります)。
 日本の厚生労働省も財務省も「そろそろ無理」って言ってくれるといいのですが・・・財源のために増税しても「医療費や社会保障費」に全額行くとも思えないですし、きっとその頃にはまた新幹線つくろーぜ!とか土建屋さんを救おーぜ!とか言ってそうですね。

 まずは、比較的まとも?な県知事さんが「救急医療はマジやばいぜ!」ってお話になさっておられます。ぽち

  なかのひと 



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 救急受け入れもう限界 県内中核病院 県、適正利用呼び掛け

下野新聞 2008/01/18

 県内救急患者の七割が勤務医不足の深刻化する中核病院や大学病院に集中している実態を受け県は十七日、診療時間内の受診や軽症患者に対応する地域の休日夜間急患センターの利用を呼び掛けるリーフレットを作製、新聞折り込みで今月二十一日に県内六十八万七千世帯に配布する、と発表した。救急医療が緊急事態に備える本来の目的から外れ、入院の必要のない「時間外診療」の患者対応に追われており、現場の医師から「もはや限界」との声が上がっている、と指摘している。

 県保健福祉部によると夜間・休日の時間外診療も含めた救急患者のうち二〇〇六年度は約二十六万四千人が中核病院と大学病院に集中。五年前の〇一年度に比べると約六万五千人も増加した。

 一方で県内中核病院の勤務医は、〇四年度の新臨床研修制度導入後、大学派遣医師の引き揚げなどで急速に減少。診療体制に深刻な影響が出ている。

 県北地域の、ある中核病院長は「(他病院の救急で)小児科・産科が駄目になったのは(勤務医が)犠牲的精神で働いて燃え尽きた。今度は私のところが同じ危機にある」と県の会合で訴えた。

 作製したリーフレットは、入院の必要のない軽症患者やコンビニ感覚で中核病院に時間外診療を求める利用者に対する協力を呼び掛けた。

 県は同じ趣旨のリーフレットを〇六年度、県内の医療機関や市町、県の出先などに十万部配布。今回は地域中核病院の窮状も盛り込み、現状打開へ世帯配布に踏み切る。

 十七日の定例記者会見で福田富一知事は「このままでは適切な救急医療を提供するのが困難になる恐れがある」と、医療機関の適正な利用に理解を求めた。


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 もう一報は、「よし少し減ったぞ」でニュースにしちゃううかつなマスコミさん。いや、いいのか?これはこれで。国民が「まだまだイケル!」って勘違いさせられるから?

 個人的には「根性論」はもう無駄なんだけど、がんばって欲しい気持ちがにじみ出ているのかな?
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救急出動件数299件増
    軽症者の搬送はわずかに減少

タウンニュース2008/01/18

小田原市消防本部(中村章消防長)は、このほど昨年(平成19年)1月~12月までに市内で発生した火災・救急出動件数を発表した。火災件数は前年と同数にとどまったが、救急出動件数は前年を229件上回り、2年ぶりに増加した。一方で「一般住宅への住宅用火災警報器設置」や「救急車の適正利用」が呼びかけられるなど、消防署を利用する側の意識も求められている。

 市消防本部によると平成19年の救急出動件数は、9,223件(前年は8,994件)で2年ぶりに増加した。事故種別では『急病』が最も多く5,278人(前年比255人増)、『一般負傷』が1,129人(同6人減)、『交通事故』が1,037人(同105人減)、『火災事故』が11人(同3人増)となっている。ただし病院へ搬送した傷病者8,544人(前年比214人増)のうち、入院を必要としない軽症者の割合が55.7%(前年は55.9%)とわずかに減少していることから、市消防本部では「救急車の適正利用について呼びかけてきた効果が表れたのでは。救える命を救うため、今後も広報活動を続けていきたい」と話している。中等症者は37.7%、重症者は5.1%、死亡者1.5%。
(以下略)

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 適正利用とかそういう問題はもう通り過ぎて、「物理的限界」なんだからもう無理!っていう時期がやってきていると思いますがね。アメリカは比較的まともに?報道していますけどね・・・

アメリカ:救急外来の待ち時間が延びています

救急処置室の待ち時間が長くなっています
ER Wait Times Getting Longer

Forbes 2008/01/15

 アメリカ救急医学会の報道官であるArt Kellerman医師は、アメリカの救急医療の状況を「混雑した空港の管制官が飛行機を滑走路に駐機させようとしているようだ」とたとえて言いました。

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