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全国医師連盟設立へ:「権利は与えられるものではなく、勝ち取るものである」 [医療崩壊]

 Dr.I先生が「全国医師連盟」設立へで書かれているように、医師の一員として、このまま医療がなし崩し的に崩壊していくのは看過できないということで、来年、いよいよ医師たちが決起集会を開きます。本田宏先生と小松先生の講演もあります。ぜひ足をお運びください。

 もちろん、このような活動に異論はあるでしょうし、「関係ない」と言う方もおみえでしょうが、「医療崩壊すれば良い」と言い切れる方は居ないと思います。ぜひこの文章を読んで、お考えください。

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座位の夢想 」より

 今の日本の社会にとって、何が重要かと問われたらまずは、国民の健康な生活という事になると思います。幸いなことに、僕らの見える範囲では、日本には戦争は起こってないし、飢餓が蔓延しているわけでもない。

 そうなると、健康な生活、これが一番重要なのではないか?

 僕ら医師の初心は、なんといっても、やはり、【病気で困っているひとを助けたい】というのがあるわけだけど、その助ける技術というのは10年以上かかって習得しているし、文字通り、血と汗と涙とで大変な苦労や修行をして得ている。その後も生涯研修をしているという自負と誇りがある。

 ところが、この僕らの誇りは、傷つけられようとしている。

 医療費亡国論をすり込まれた人たちには、命の安全保障である医療費を抑制する勢力、国民の健康を軽視する支配勢力に踊らされていると思う。

 国にとって一番重要な再生産能力ともいえる、出産や小児医療救急医療をはじめとする医療全般、医療体制が崩壊しつつあることを気づいていない方が多い。

 これは、国の医療体制偽装ともいえるもので、
医療費を家事労働によって浮かせようとする高齢者の在宅医療や
労働基準法無視の医師酷使政策で、危険な診療環境を放置したり
医師配置基準の無視や、
救急医療現場で医師だけは交替制勤務をとらないなど、
多くの医療制度偽装がまかり通っている。

 僕たち、医師は、それでも懸命に医療体制を守ってきたように思う。
それが、限界にきて、医療崩壊が起きている。
 医師バッシングで、国は医療崩壊の本質を隠そうとしているのではないか?現場の医師達は、その医療体制偽装を、自らの体力と善意でもって補っていたのに、偏向した医療事故報道や、不当な医療裁判、不当な行政指導が目立ってきている。
そのような報道や判決を前にして、僕たちは、明日は我が身と考えている。現場を死守する医師が選択的に不当な圧力がかかるこのような現実を前にして、ハイリスク医療から逃散する以外の選択枝がいったいあるのだろうか?
医療界の中の封建制や、一部の医師の医療犯罪も、多くの医師達が心を痛めている問題である。
 
 医療界を代表する日本医師会、医学部長病院長会議や医学会の重鎮はこのような医療崩壊を前にして、何ら有効な手を打っていないように見える。自らの封建制を自省することなく、医療崩壊に対峙できるはずもないと思う。

 既成のアカデミアやギルドに依存することなく、僕たちは、勤務医、研究医、開業医の区別なく、医師と医療の真の社会貢献に向けて、逃散以外のもう一つの選択をしたいと思う。僕らの初心と誇りを社会は迎い入れてくれるはずだ

http://zainomusou.blogspot.com/2007/11/blog-post_25.html

集会の名称: 1.13全国医師連盟 
          設立準備委員会 総決起集会

日時 :開始 2008 年 01 月 13 日 13 時 00 分
    :終了 2008 年 01 月 13 日 17 時 30 分 

場所       東京ビックサイト、会議棟7階
        東京ビックサイト(東京国際展示場)
        会議棟703号室


参加資格 
   準備委員会会員および新組織設立に賛同される方
   (参加事前登録が必要です。)先着150名

集会内容 :
  1、小松秀樹先生による医師への激励挨拶(約20分)
  2、本田宏先生による激励講演(約100分)
  3、主催者による報告と行動提起

会費      医師 2000円、その他 1000円  

主催      全国医師連盟 設立準備委員会

*参加事前登録  非会員の場合は、
氏名、住所、職業、所属、年齢、
連絡先(アドレス)を記入の上、
【1.13集会参加希望】 と明記して
zai@doctor2007.com まで御連絡ください。


↓こちらへも加入ください
全国医師連盟設立準備委員会


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 1年以上、ブログをやっていて、もはやブログを書いているだけでは、何も変わらないこと、理解しています。

 日本政府の「公共事業偏重主義、医療費削減」による犠牲は勤務医だけでなく、看護師、介護士など現場で働く人たち、さらに病気をかかえた患者さんに厳しい状況をもたらしています。後期医療保険制度もそうですが、弱者救済ならぬ弱者を痛めつける数々の政策・・・。

 現場の医師が次々と立ち去り、入院治療やリハビリが必要な患者さんを在宅医療の美名のもとに家族に介護をさせようという、政府の考える医療は「行政の福祉の切捨て」だと思います。

 今週号のAERAでも下記のような記事が出ています。家族が安心して介護を任せられる施設や病院の経営が成り立たないようにしていく政府のやり方で本当に大丈夫でしょうか?

 これは医師だけの問題ではありません、高齢化社会を突き進む日本にとって切実な現実です。誰かが看てくれなければ、自分たちの家で引き取れと政府は求めています。仕事を捨て愛する家族のため「うつ」になりながら介護をするのが正しいのでしょうか?

AERA 2007年12月17日号 

家族介護で「うつ地獄」

-引き金になるそのひとこと-

 少子高齢化とともに孤立化する現代家族の介護は、負担が一人に集中しがちだ。仕事や子育ても抱え、「介護うつ」に陥る人も決して珍しくない。あなたはこんな症状に思い当たらないだろうか。引き金になるのは家族や親戚の何気ない言葉だ。(編集部 古川雅子 ジャーナリスト 太田差惠子)

 アルツハイマーで、日常の動作は全面的に介護が必要な「要介護3」の認定を受けた父親は、現在84歳。
 5年前に下血し、救急車で都内の総合病院に運ばれた時からすべては始まった。
 腸から出血があり内視鏡手術を受けたが、内科医から告げられた新たな病名は、意外だった。
「お父様は内臓疾患だけでなく、痴呆の症状もあります」
 3カ月半の入院中、父親は不安に襲われ、夜中に混乱して、
「病院を脱走する!」
 と電話をかけてきたため、タクシーで駆けつけることもたびたびあった。そんなことが続き、医師の反対を押し切って自主退院。在宅介護が始まった。

 介護を引き受けたのは、都内在住の次女A子さん(50)。やはり都内に住む5歳年上の姉には家族があり、育ち盛りの子どもがいた。独身である自分が面倒をみるのは当然だと思えた。
「大学時代にアメリカへ留学して、向こうで就職し、気ままに海外生活をしてきた私です。20年間の借りを返そうと思ったんです」

 当時は働き盛りの45歳。外資系企業の管理職として昼夜を問わず働いてきたが、キャリアを捨て24時間介護漬けの生活に入った。
 退院直後から、夜中には意識が混濁し、錯乱や興奮を伴う「譫妄」状態になり、
「女房が金を盗んだ!」
 などと叫ぶ父をなだめる日々。あっという間に睡眠障害になった。昼も夜も目が離せず、外出時には男子トイレにも付き添った。体力だけは衰えない父は、一食たりとも抜かずに要求してくる。「こっちのほうが先に死にそう」と思った。

(本文の続きはアエラ本誌で)

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 我々もそろそろ「立ち上がるべき時」ではないでしょうか?

 ブログなんか書いてないで、日本医師会に加入してその通りに献金をしていれば良くなる時代ではありません。現実には、日本でワーキングプアの実態をみればわかります。努力しても政府は彼らに手を差し伸ばしていません・・・無視しているのです。

「権利は与えられるものではなく、勝ち取るものである」

 これは「お節介なアメリカ」ノーム・チョムスキー(マサチューセッツ工科大学名誉教授、言語学者)の一説です(ちくま新書)。
 文字通り、アメリカの民間保険会社や医療産業が日本の医療を壊すべく毎年のように規制緩和を求めています。これらの動きをきちんと監視して、「Sicko」のような未来にならないようにしなければならないと考えています。
 今まで「自由に診療を受けられる権利」を与えられていた日本国民が、アメリカ国民のように、奪われないように政府にNo!と言う必要があります。そのための行動をみなさんで共有していきたいです。

 ご意見ならびに感想ご自由に・・・ぜひ皆さんと考えていきたいです。一人ひとりできることは違います。でも、自分はアメリカみたいに、急病の患者さんに向かって『あなたは無保険者だからあっちの病院に行きなさい』とは言いたくありません。

ぽち

  なかのひと 



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はーく

とても切実な問題だと思います。
by はーく (2007-12-11 02:46) 

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