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[オリックスの野望と躓き]PFI病院について [医療ビジネス]

 今週号(7/29号)の週刊東洋経済(おおよそ医者が読むにはふさわしくないですね…すみません)の特集「オリックスの躓き」のなかで、個別検証1として『日本初「PFI病院」で露呈した”未熟な関係”』が特集されていました。

 内容は高知県の県立と市立病院の統合して生まれた「高知医療センター」について、材料費が予算を8億円超過していたことに端を発しているようです。2005年度予算で23.4%の材料費の見積もりが、半年経過した時点で実際には29.9%に達し「このままでは2008年度に資金がショートして2億4700万円足らなくなる」との見通しも示唆された。

 このほかにも特別目的会社(オリックスの子会社で病院より業務のアウトソーシングを受ける)との間の連携プレイが上手くできてなかったりで、肝心要の診療報酬の請求漏れが相次いだりと…どうも相当もたついたようです。

 もちろん、一日当たりの入院単価が5万8000円と公募時の4万4800円の見積もりよりも、高度医療の目標を早く達成したとポジティブな評価もありますが…収益が改善しなければ「ホテルのような施設は過大投資。医業収益の2倍近い借金はいずれ返済に支障を来す」という厳しい指摘もされています。

 発足当初は、瀬戸山先生(あの舞鶴市民病院院長、電子カルテで有名な出雲市の県立中央病院院長を経て、高知医療センターの院長)が設立まで奮闘したのですが、どうも体調だけでなく色々と軋轢があって辞任された病院ですが、やはり問題があったようです。

 

 オリックスのような民間会社が利益を求めて、医療に参入する場合、予長期契約で投下した資本(PFI事業契約金額は30年間で2131億円だそうです)以上の利益を回収するのが困難となった時、その場から逃げるようでは困ります、これらは当初より懸念された事ではありますが、今後、しっかりと見守る必要があるかと思われます。 

 

↓瀬戸山先生の辞任について

http://www.kochinews.co.jp/rensai05/05tougou36.htm

↓始動「統合病院-高知医療センターの挑戦-」(高知新聞)

http://www.kochinews.co.jp/rensai05/05tougoufr.htm


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